アメリカNJのバンドから1通のメール。ドラマのような仕事の物語。
新井リオです。
今回は、今年の頭に依頼を受けてお仕事をさせてもらったアメリカニュージャージー出身のバンドVasudevaの話。
どこから話そう。
ほんと、ドラマみたいな出来事が起こるんですわ、僕の身の回りには。
まあ、人生なんてほぼ “自分主人公の映画” だと思っています。
どんどん自分に酔っていきましょう。
もともと好きだったアメリカのバンドVasudeva
僕は界隈でいうと「リバイバルエモ」と呼ばれるインディーロックのシーンが大好きで、まあ結構マニアックなのですが、もう高3でAlgernon Cadwallderというアメリカ フィラデルフィア出身のバンド知ってからは、こればっかり聞いていました。
そんな中、同じ「リバイバルエモ/ポストロック」のジャンルに位置するアメリカのVasudevaというバンドを日本で知り、僕はすごくハマります。
僕のバンドPENs+を好きでいてくれる人なら、みんな無条件で好きになりそうな…。タッピングダブルギターとベースレスの3ピース編成が新しくてかっこいいです。
いつかライブ見てみたいなーと思っていた矢先。
2016年の夏、僕がモントリオールに住んでいた時のこのツイートをご覧あれ。
↓
今週末見に行くライブのメンツが、
Gulfer
The Reptilian
Vasudevaという、Topshelfまわり好きな人にはたまらないライブだと思うhttps://t.co/lz8cM8VcfB
— Rio Arai 新井リオ (@_arairio) 2016年7月19日
そう、なんとVasudevaが自分の住む街モントリオールにライブツアーでやってくるというのです。もう絶対行くじゃないですか。すぐにチケットを予約して、見に行きました。
(あー、まさか自分がこうやってブログを始めると思っていなかったので、リハーサルみたいな写真しか残ってない…)
まあ、本物のかれらのライブはめちゃくちゃかっこよかったです。
アメリカからカナダまでツアーに来てくれたのも嬉しかったですし、幸せな夜でした。
でも僕は、”まあまあ人見知り” なので、特にVasudevaメンバーに話しかけることもなく終わってしまったのです。これがのちの後悔につながります。
年が明けて、1通のメール
2017年になり、僕は1通の英語メールを受け取ります。
↓
ファ!!!
なんと、Vasudevaから直接、「グッズ製作のデザイン依頼メール」が届きます。
しかも本文には、「僕らはRioのデザインと、君のバンドPENs+がめっちゃ好きなんだよ!」と書いてあります。
信じられません。つい半年前にファンとして見にいったアメリカのバンドが、実は僕のことを知っていて、僕の作品も好きでいてくれたなんて。
僕は、ライブを見に行ったときに話しかけていればよかった〜と後悔しました。
なにが”人見知り”だ!
このとき、悟りました。
「人見知りに、なんのメリットもないな」と。
僕、いまだに根底は “知らない人苦手” なのですが、「人見知りだから」縮こまるのって、本当に言い訳でしかない、と思ったのです。
それから、(最初はつらかったですが)なるべくうまく自分を出せるよう、本を読んだり、行動に移すようにしました。
僕の全ての行動の原動力は基本的に「変わりたい」からきています。(昔本当に自信なかったから)
一皮むけるために。やっぱり、成長したいのです。進化したいのです。人として。常に。
最近でこそ、僕が人見知りだというと「うそだ〜」とかみんな言ってくれますが、変わりたくて、けっこう頑張ってるのです。(でもうそだ〜って言われるってことは成功しているっぽい。)
Vasudevaのグッズを作ることに
まあつべこべ言ってたって、過去は戻ってきません。とりあえず「実は去年モントリオールでのライブ見に行ってたんだよ」と伝えました。
すると、彼らも、
「Rioがあのときいたなんて信じられないよ!話せたいたらよかったね~。」
と言ってくれました。
でも、今こうやって「デザイン製作」というすばらしい形で繋がれたのです。
運命に感謝。
そしてその後もやり取りを続け、僕が彼らのために作ったデザインがこちら。
実際に彼らが使っている楽器をモチーフに、イラストを書きました。
とても気に入ってくれたみたいで、すぐに販売をスタートしてくれました。
いやあ、いい経験だったなあ。
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しかし、奇跡はまだ続きます。
ついに対面
実は僕は、今年の4月からアメリカのカレッジに通うつもりだったのですが、ある理由で、直前にそれを辞退しました。(参考記事→『本当はアメリカのカレッジに通おうとしていたのですが、ある理由でやめました』)
で、カナダに戻る選択をするわけです。
4月にカナダにもどり、まずは当初掲げた「フリーランス契約をゲットする」という目標のもと、モントリオールに1ヶ月半ほど滞在。
そこで無事に仕事をゲットし、(参考記事→『カナダの総合アート会社とフリーランス契約をしました』)
リモートワークでどこでも働けるので、僕は拠点をトロントに移します。
で、ちょうどその時期に、
Vasudevaがトロントでライブをすることを知ります!
すごいタイミング。
僕がアメリカのカレッジに行っていたり、
もう少しモントリオールでの仕事探しが長引いていたら、行くことができなかった絶妙なタイミング。
僕とVasudeva、相性めっちゃいいのかもしれません。
すぐにメンバーにも連絡を取り、ライブを見に行きました。
そのときのツイートがこちら。
↓
アメリカのVasudevaというバンド。去年モントリオールでのライブを観に行ったけど、そのときはビビって話せず
でも実は彼ら、PENs+と僕のデザインを知っていたらしく、今年の初めにたまたまデザイン依頼がきて、相思相愛だったことが発覚
で、今日トロントでライブなので初対面! pic.twitter.com/xcmaioamhv
— Rio Arai 新井リオ (@_arairio) 2017年6月30日
で、ライブがこちら
ついに対面し、直接話すことができました。
彼らは本当に気さくで、優しいアメリカンお兄ちゃんみたいな感じでした。
こんなドラマティックな出会い、なかなかありません。
僕の記憶に一生残り続けると思います。
さいごに
直接会った時に、異国日本の1少年みたいな僕にわざわざメールでデザイン依頼を頼んでくれた理由を聞いたところ、
「PENs+がめちゃ好きで、ずっとチェックしていたらVocalのRioがデザイナーってことを知って、しかもそれが超coolで、こりゃあ俺らのグッズも作ってもらいたい!って思ったからだよ」と。
まえにこの記事にも書きましたが、「バンドをやっていたこと」が「デザイナーとしてのキャリア」にも、「英語/海外生活」にも生きているのが、僕のこの数年間なわけです。
でも、「バンド」だからよかったというかは、「なんでもいいから死ぬほど熱中して努力した」のがよかったのだと思っています。
なにがどこでどう繋がるかなんてだれにも予測できないので、だったら「今目の前にあることに対して死ぬほど努力して、自分の魅力を高める」ことに集中する。
そうすれば、それはいつか違うジャンルにも生きるはず。
今からの数年間で、現在の自分には想像もできないなにかが起こると僕は信じているので、それにいつもワクワクしています。そしてそれがいつ来てもいいように、今日できる勉強、努力を怠らない。
これが一番大事かなあ。
がんばろう。