カナダ体験記:ファームステイで費用を抑え田舎を楽しむはずが…【2016.5~6月】
先日カナダから帰ってきました。観光ビザとワーホリビザを使い、カナダに1年半住んでいました。
21歳〜23歳を過ごしたカナダでの生活は本当にかけがえのなく、今後悩みに直面した際の道しるべとなってくれるような経験でした。僕なりのカナダ体験記録をこのブログに記します。
今日はpart2。
カナダ生活のなかで、僕は一ヶ月間ファームステイをしました。
カナダのファームステイについて書かれているブログはあまり多くないようなので、今日はファームステイのリアルな部分について書きます。カナダに限らず(オーストラリア/ニュージーランドなどの国でも)、ワーキングホリデービザでファームステイを考えている方に向けて参考になる内容になればと思います。
2016年 5月 ファームステイに応募
2017年 5月、カナダに来てから1ヶ月。
part1で話したように、意気込みだけはすごかったが特にプランもなく、相変わらずカナダのカフェでオンライン英会話をしたり、ライブを観に行ったり、ランゲージエクスチェンジで知り合ったカナダ人の友達と遊んだり… 好きなことをやっていました。
しかし1ヶ月も同じことをやっていると、「新たなことを始めないとやばい」みたいな感情になってきました。
で、
- 環境を変えたい
- でもお金はない
- 英語話したい
- 田舎好き
これらすべてを叶える選択肢を見つけたのですが、それがファームステイでした。
ファームステイとは、現地の農家の仕事をお手伝いする代わりに、家賃、食費を無料で提供してもらえる体験のこと。1ヶ月〜数ヶ月、住み込みで行うのが普通です。
オーストラリアのバナナファームなどではより多くの人が集まって「労働」し、給料が出る場合もありますが、カナダのファームステイは労働というより「体験」に近い感じがします。基本お金は出ないけど、ホストファミリーと生活を共にする時間が長くて、ホストによっては休日に車で街へ連れて行ってくれたりします。
ファームステイをする方法
1. WWOOFに登録する
まずは、世界のファームステイを取りまとめるWWOOFというプラットフォームに登録料$50カナダドル支払い、登録。(これ以降お金はかかりません。)
その後は、サイト内の検索などを使い、自分でホストファミリーを探します。牧場、果物園、ホステル、ファーマーズマーケットのお手伝い…など、内容も様々。
2. メールを送る
いくつか目星のファミリーを見つけたら、ホストにメールを送ってみます。自己紹介と、いつから働きたい!…など。
3. ホストファミリーとやりとりして、日程を決める
全てのメールの返信が返ってくるとは限らないけど、一旦返信が返ってくると、トントン拍子で決まったりします。
僕は、探し始めてから1週間くらいで決まりました。希望日の最低1ヶ月~2ヶ月前には連絡を取るのがいいと思います。
2016年 6月 ファームステイへ
僕が行ったのは、トロントとモントリオールのちょうど真ん中にある “Perth” という場所。
トロントの友達でさえ知らないような田舎町でした。

赤いポイントがPerth
Greyhound Busでトロント→オタワ→パースへ。そしてパースのバス停に、ホストマザーのShirleyが車で迎えに来てくれました。僕と同じ日からファームステイをスタートするドイツ人26歳の女の子Nicoleとともに、ファームへ向かいます。
到着。
おおーーーー!!!
まさに、思い描いていたカナダの田舎。
この家にはファームステイ用のトレーラーハウスと小屋があり、Nicoleがトレーラーハウスで、僕が小屋とのこと。
どんな“小”屋かと、楽しみに向かう。
そして案内された僕の部屋がこちら。
右の黒いやつです。
中はこんな感じ。
完全に”大”屋でした。
なんか右のほうに棺(ひつぎ)みたいのたくさんあるし。
あ、でも、すごい良いスポットを見つけた!
すごく贅沢な席。カナダの自然を一望。
夜は星空が見えるとか。
トロントの都会生活から一変、カナダでの老後みたいなライフが始まりました。
ファームステイ 仕事内容
僕の行ったファームは家畜のいない野菜と果物メインの農園。
仕事内容は、こんな感じ。
水やり
朝起きたら、まず水やり。乾燥していて陽が強いので、かなりたっぷり水をあげます。
草刈り
草刈りマシーンを使って、刈ります。
土運び
せっかくなので動画をどうぞ。とにかく土を掘り、運びました。
ファーム全貌と、土運び pic.twitter.com/UyFHC18c6J
— Rio Arai 新井リオ (@_arairio) 2017年10月16日
バズーカ
バズーカから噴出された草塊を、倉庫へ運ぶお仕事。尋常じゃないくらい重かった。
草バズーカ pic.twitter.com/BWLF5ms04M
— Rio Arai 新井リオ (@_arairio) 2017年10月16日
いちご狩り
重い草を運び終えた後のご褒美。一番楽しかった。
工事
倉庫の工事も手伝いました。
あとは写真は撮ってないけれど、窓拭き、肥料まき、おつかい、、、など。
まあ雑用ですね!いろいろやった。
タイムスケジュールは、
朝6時〜16時くらいまで仕事をして、夕飯。
夜は自由時間だったけど、次の日も早いので22時くらいには就寝。
健康的な生活。
食事
食事は、1日3食しっかり出してくれます。
朝は、こんな感じ。
昼と夜は、ホストマザーのShirleyが作ってくれます。僕やNicoleは、そのお手伝い。
サラダ、シチュー、スパゲッティ、グリルチキン、など、洋風の食事。

ShirleyとNicole

ホストファザーのBob

このテラスで夕暮れを見ながらケーキを食べたりした
家族のように食卓を囲み、みんなで会話をしながらご飯を食べる。
毎日が新鮮で、貴重。1日1日を噛み締めながら、日々を過ごします。
寝る場所
最初に僕が寝ていた場所として、”大”屋を紹介しましたが、トレーラーハウスに泊まっていたNicoleが予定よりも早く出ることになったので、途中からはトレーラーハウスに場所を移しました。
自分は日本にいるときからトレーラーハウスの中古販売情報をこまめにチェックするくらいトレーラーハウスに憧れを抱いていたので、「トレーラーハウスに泊まりたい…!」とお願いしました。
最高っっ!!
休みの日
基本的に日曜日と、平日のどこか1日が休みでした。
休みの日には、ホストファザーのBobに車で近くの図書館まで連れて行ってもらいました。
ブリーチがありました。
これは教会。
あとは、家の自転車を借りて近くをサイクリングしたり、
借りた自転車で走りだす pic.twitter.com/t1SJqrOfUU
— Rio Arai 新井リオ (@_arairio) 2017年10月16日
途切れ途切れのWifiに苦戦しつつも、スキマ時間でデザインの仕事も続けていました。
「パソコンで仕事をしながらファームステイする人は初めてだよ!」と、ホストファザーのBobに言われました。
ここを出るときには、ファームの名刺作ってあげたら喜んでくれるかなーとか考えてました。
シャーリー
ファームでの生活が3週間を過ぎた頃、僕と同時にスタートしたドイツ人の女の子Nicoleは既に母国へ帰ってしまい、ファーマーが自分一人に。
ある雨の降った日、ホストマザーのシャーリーが道で足を滑らせ転倒し、腕を骨折してしまいました。ボブが病院へ連れて行き、帰ってきたら包帯で腕がぐるぐるのシャーリー。しばらくは仕事ができないね〜という話に。
しかし夏の収穫前の6月、ファームは忙しい時期にもかかわらずNicoleも帰ってしまい、圧倒的な人手不足のなか、一番責任を感じ、焦っているのはシャーリーでした。
ボブは「体が大事だから」と休むことをすすめるのだけど、彼女は強行突破で働こうとし、日に日にストレスが溜まっていき、、目に見えて口が悪くなったり、僕に当たるようになってしまいました。
田舎好きだし、費用を抑えて生活できるし、本当は最低2ヶ月、うまくいけば3ヶ月ほどは滞在しようとしていたファームでの生活でしたが、
一番近いスーパーまで車で40分かけていくような隔離された家の中で、この関係のまま3人で生活することに限界を感じてしまい、、1ヶ月で家を出ることにしました。
結局シャーリーとは気まずい関係のまま終わってしまいましたが、本当にいい経験をさせてもらえました!後悔はゼロです。
英語力に関して
ネイティブスピーカーの家族とともに生活するので、英語を話す機会はかなりあります!
僕自身、この生活で英語力が伸びた実感があります。
しかし、仕事中は「ファームの業務に関する用語」を使うことが多いので、「ファームステイさえすれば勉強をしなくていい」というわけでは決してありません。
まあでもこれ、全てに言えると思います。語学習得に「環境」は大事ですが、環境が自動的に英語を上手くしてくれるのではなく、「環境」と「努力」が上手くかけ合わさったときに初めて、伸びるのだと思います。
行くべきかどうか
語学留学の代わりになるか、というと「その人次第」かなと思いますが、少しでもファームステイに興味があるなら超オススメします。ぜひ行ってみてください。
だって、“外国の田舎で普通に生活する”って、意外となかなかできるものではないです。
毎日が本当に本当に貴重でした。
青春です。ぜんぶ。
面白い記事でした。
カナダに留学考えているので、
とても参考になりました!
そして文章が面白くて笑いました